やまねごはん


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お店で買うのにどうしてもためらわれるもの。
ふきのとう、ふき、木の芽、山椒の実、ゆず、金柑、夏みかん、
すだち、びわ、むかご、それからたけのこ。

ふきのとうとふきは、くだんのふき屋敷でたくさんいただけるので、
なんとも心強く、ありがたい。
木の芽と山椒の実は、電車に乗って祖父の家を訊ねて収穫させてもらう。
祖父の家には、つわぶきとひどくすっぱい夏みかんも生えている。
びわは毎年恒例で、父の職場にびわ狩りにゆく。
むかごは自生しているものを摘みにゆく。

4月にはいった頃から気になってならないのが、筍。
「たけのこ、たけのこ、そろそろたけのこ」としばしばかんがえ、
かといって、掘らせていただくあてもないのが、なんともこころもとなく、
ときおり、「今年はどなたかに筍をいただけるだろうか」と
Y氏に不安な心中を打ち明けたりもした。

そんなある日、「明日朝6時半筍到着」との吉報を得る。
近所に住まう父の上司が昨日掘ったのをわけてくださるとのこと。
念じた甲斐あり!と待ち構えていると、大小とりまぜて相当な量のたけのこが届く。
普段は使いみちのないくらいに大きな寸胴鍋に、たけのこを全部入れて、
水をたっぷり張り、大量のぬかととうがらし数本を投入して、
ゆっくりと2時間ほどゆでる。

今夜は、たけのこご飯に若竹煮、それにたけのことのてんぷら!
と勢いづいたのはよかったが、
茹であがったたけのこは煮汁にそのままつけて室温まで冷まさなければならない。
そうすることによって、えぐみがうまみにかわるとか。
夕方までに、あの巨大な鍋がしっかりと冷めるものなのか、
いささか不安に思いながらの午後をすごす。





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ふきを摘みに
友人の住まうふき屋敷で、ふき摘みをさせてもらう。
2月には、山ほどのふきのとうを取らせてもらったその場所は、
1ヶ月ちょっとで、ふきの海になっていた。

我が家に自生するふきは、細めでやや苦味が強いので
水にしっかりとさらす必要があるけれど、
ふき屋敷のものは、長く、太く、そして茹で上がったのをかじってみると、
下半分は苦味がうすく、うっすらとした甘みさえ感じる。

一緒にふきをとった別の友が「ふきはおあげさんと炊く」というので、
根ほり葉ほり作り方を聞く。ふきのたいたのはどうもかつおだし
でないといけないような気がしていたが、昆布だしでつくられていると聞き、
おおいに勇気を得る。

ふきの扱いで一番歯がゆいのがゆでるとき。
ふきは長いので、なべにおさまりきらず、
かといって短くきってしまうと皮を剥くとき手間になる。
辰巳芳子先生が、大きくて深いバットでたけのこをゆでていることを
思い出して、バットでゆでてみると、非常に都合がよく、気分爽快。
ふきの筋を取る作業は快感にちかく、それは筋をとった瞬間に目に入る
なめらかで透明感のある淡いみどりの色彩と、鮮烈な香りゆえのこと。

下半分の太くてあくの少ない部分は、昆布と椎茸だしに、塩、酒、みりん、
それに少しの醤油、ほどよい長さに切ったふきを入れて、煮立ったところで
油揚げを入れて数分炊く。出来あがってすぐもよいが、
翌朝はよろめきそうになるくらい美味であった。

上半分は、筋をとってから水に30分ほどさらして、冷蔵庫へ。
翌日来客時にパスタに仕立て上げると、すこぶる評判がよい。
オリーブオイルでふきをさっといため(にんにくは入れない)、
茹で上がったパスタとあえて塩だけで味をつける。
シンプルにして、ふきのよさを最大限に生かした一皿のように思える。

残ったふきは、小口切りにして酒と塩を入れて炊いたご飯に混ぜて、
ふきごはんに。

そうしたら、いただいたふきはすっかりなくなって、
ふき屋敷のそのひとに「またいただきにうかがってもいいですか」
とさっそくにお伺いをたてた。







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いただきもの、摘み草、庭の畑
どんどん、買い物から遠ざかる日々。
イベント用の食材は別として、最後の買い物がいつだったか、もう思い出せない。
冷蔵庫はがらんどうで、
調味料や保存食(にんにくの醤油漬、山椒の醤油漬、昆布の佃煮)が
瓶におさまってならんでいるばかり。

そんな冷蔵庫を眺めると、気分がせいせいするので、
ときどき、用もないのに冷蔵庫をあけてみる。

なにもない、とはいってもお米だって、乾麺だって、乾物だってあるのだから
ごはんがたべられない、ということはない。
だがしかし、これさえあればなんとかなる、というたまねぎもにんにくもなくなって、
いよいよ買い物か...と緊張が高まる中、いやもうちょっと、と気持をおしとどめる。

そうしていると、「わかめをいっぱいひろったんです!」と
山ほどのわかめとめかぶをかかえて友人が訪ねてきてくれる。

山形は新庄からとどいたお米と一緒に新聞紙につつまれた、寒干大根。
新聞紙にはマジックで「水でもどして煮物などにしていただけるとありがたいです」
と書いてある。

イベントの日、庭の畑からMくんが抜いてくれたちいさな人参が3本。
庭をひとめぐりすると、もうおわりとおもっていた菜の花も、ブロッコリーも
いくらか採れる。

玄関わきに生えている、野蕗を摘んでみる。

お邪魔したお宅の脇の空き地に、野生の菜の花とカラスノエンドウをみつける。


お昼は、パスタを茹でて、塩強めにさっと茹でた菜花とブロッコリーを
たっぷりまぜて、先日作った香菜のペーストを混ぜながら食べると、
菜花の苦味は好ましく、ブロッコリーは甘い。

昨夜の夕ご飯は、めかぶそば。
お蕎麦をゆでてひやして、よくよくたたいためかぶをたっぷりとのせ、
生姜しょうゆをかけてたべると、はっとするおいしさ。

朝ごはん、お弁当は、
カラスノエンドウを混ぜ込んだ野草ごはんに、菜の花のおひたし、
寒干大根と人参の煮物、ふきの甘辛煮に韓国とうがらしをふったもの。


こうやって、一日一日がすぎてゆくことが、
なんともありがたいとおもう。


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庭の畑
晴れた日の午前中、
ざるをもって庭に出て、摘み草をするように野菜を収穫するのがたのしい。
確実に、ささやかな幸福、という感じがする。

まだ寒かったころ、生い茂っていた菜っ葉は、
あたたかくなったとたん、とうがたちはじめ、つぎつぎと菜花を咲かせる。
菜の花は春のエネルギーそのものだとどこかで読んだことを思い出し、
せっせとつぼみを摘んで、時間をおかずにさっと茹でる。

菜の花、といえば辛子和えで、じつはこれまでその味から必然を感じた
ことがなかったのだけれど、湯がいたばかりの菜の花をつまんで食べてみると、
なるほどぴりっとした辛味が顔をのぞかせている。
この辛味と、芥子のバランスですばらしきものがうまれる気がして、
しょうゆを水でうすめたものに、芥子をすこしまぜんこんで、
菜の花を合えたら、「あ、これ!」という味になった。
これまでの辛し和えは、しょうゆが強すぎたり、芥子が多すぎたり、
そもそも本来の菜花の辛味がなかったり、
とバランスにかける部分があったのだとおもう。

菜花をざるにいっぱい、ブロッコリーの脇芽、生い茂る香菜、
それからカラスノエンドウの若芽もつむ。

菜花は、辛し和えとパスタに、
ブロッコリーはさっとゆでて、
香菜は、にんにくとオリーブ油とアーモンドプードルでペーストに、
カラスノエンドウはさっと茹でてこまかく刻んで野草ごはんにする。

買い物、というものが苦手で(昔は得意だった)それは食材も例外でなく、
庭で摘んだものや、いただいたものや、縁あって我が家にやってきた食材の、
なんとはない組み合わせで日々のごはんをまかなうのが性にあっている。
それらは流通とは無縁で、通貨も介在せず、ビニールにもつつまれていなくて、
自然な流れと近しい人の好意にのってやってくるもの、そんな風に感じる。

冷蔵庫にも、野菜かごにもなにもなく、とはいってもお米や調味料や乾物は
いくらかあって、庭に出て一食に足るだけの野菜を収穫する。、
チャイムがなって、ドアをあければ友人が安寧いもをかかえてたっている、
そんな日々が最上だと、おもう。









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明日葉を摘む
バスをのりついで、南へ向かう。
アウトドアな知人に教えてもらった明日葉のある場所へ。

いかんせん、去年は経験がなく、
また「こういうのを摘むんだよ」と指南してくれるひともいなかったので、
育ちすぎてかたくなった葉を摘んだりもしたが、
今年はそれをふまえてやわらかい若葉を選んでつみとる。
生のまま食べてみて、明日葉の味、というものを覚えるようにする。
(そのすぐ後、ニセ明日葉との判別に役立った、ニセ明日葉は、
しびれるように苦かった...)

家に帰って、湯がいて一本たべてみる。
今日はおひたしではなく、胡麻和えだな、とおもい、
黒胡麻を炒りなおしてすり鉢でする。
ややかたい茎の部分は干ししいたけとしょうゆで煮て、
まぜ寿司の具にする。

野草の強いエネルギーを、ありがたい、とおもう。




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きんつば
和菓子にとりつかれた日々。

きんつば、というものを生まれてこのかた食べたことがない。
はたちを過ぎるまであんこが全然たべられなかったのと、
その後もこしあんしかたべられなかったのが理由といえば、理由。
何が苦手かといえば、豆の皮....。
それが出産したら、急に平気になったのは不思議なこと。

あずきのきんつばを作るまでにはまだゆかないが、今日はいもきんつばを。
さつまいもはアルミホイルで二重に包んでオーブンで焼くと、
甘みがぐっと押し出されて、まさに焼き芋。
ひとつひとつ、皮をまとわせる作業がまた、たのしい。

甘みはほとんど加えていないから、こどももおとなも、
思う存分食べることができる。



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蕗のとう
1月もなかばになってくると、蕗のとうがではじめる。
おとなりから我が家に移植した蕗は威勢よく繁殖し、
かぞえてみたら、56もの蕗のとうをみつけることができた。
2、3日にいっぺんぐるっと様子をみて、取る時期をのがさないようにする。

毎年この時期になると、蕗のとうのことをしばしば考えるが、
親しい友から贈られた「料理歳時記」(辰巳浜子著・中公文庫)を読んでからは、
よりいっそう、心構えをつよくしている気がする。
本の中でも蕗のとうと野草の項はすばらしく、新しい世界がわっと開ける。

というわけで、
このところは庭の蕗のとうの育ち具合を確認し、
ここ数年でみつけた蕗のある場所に足をはこび、
記憶をたよりに蕗のとうのありそうな場所を思い浮かべ、
ある邸宅の庭にたくさんのふきの花が咲いてしまっているのを見て、
ああ、なんて惜しい...と思う日々。






蕗のとうレシピ、覚え書き

<蕗のとう味噌>

一番オーソドックスなふきみそ。
蕗の薹は、がくの部分もあわせてみじん切りにして、ごま油でいためる。
しんなりした蕗のとうの3分の2(好みで加減)量の味噌を加えて弱火で
火を入れながら練り上げる。清潔な密閉容器に入れれば冷蔵で数ヶ月もつとか。
(私は少なくともひとつきで食べきるが)
春のはじまりのおすそ分けに最適かと思う。

<蕗のとうのてんぷら>

字面よりも、よっぽど鮮烈な味わいがするので、
蕗のとうが2、3個でも手に入ればどなたさまも、試す価値あり。
(わが母はただひとこと「にがい」とのたまったが....)
蕗のとうはさっと洗って、よく水気をふき取って、
小麦粉と水でといた衣をつけてからりと揚げて、塩をふる。


<蕗のとうのパスタ>

オリーブオイルでみじん切りのにんにくを炒めて、
香りがたったらきざんだ蕗のとうを加える。
茹で上げたパスタとゆで汁を少し加え、火をさっと入れながら
塩を入れて味をまとめあげる。
これ、蕗のとうそのものの味がダイレクトに感じられてなかなかにおいしいです。

<蕗のとうのくるみ味噌> 辰巳浜子著「料理歳時記」より

すりばちで胡桃をすり、同量の味噌を加えてよくする。
蕗のとうは塩ゆでして、しぼってからみじん切りにしたものを
くわえて、混ぜ合わせる。
数日もつが、やはり出来立てがいちばんおいしい。


<蕗のとうの煮含め> 辰巳浜子著「料理歳時記」より

強めの塩水で蕗のとうを茹で、水を2,3度替えてあくぬきをする。
かるくしぼって、酒、みりん、塩少々でころがし煮にする。



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つばき餅

和菓子熱がどうにもおさまらない。

つばき餅の定義はゆるやかで、
とにかく椿の葉ではさめばつばき餅と呼ぶことができるようだ。
庭に出て、緑が濃くて形のよい葉を選び取るのも、うれしい。
いにしえのひとたちは、こんな風に葉を器にしていたのか。


香りがあると、味に奥行きが増すから、
あんをくるんだ白い道明寺に、肉桂をけずりふる。
つばきの葉と、シナモンの香りがうまくあいまって、
午後のお茶が、またおいしくなる。







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摘み草
採取、収穫がこの上なく好きで、
どのくらいかというと、没頭するあまり子供の泣き声が聞こえなくなるほど。

ここのところ、春の摘み草が、ひどくたのしい。
山のふもとで、地面をじいと見ながらふらふらとさまよいあるく。

ふきのとうは、胡桃味噌とあえて、
はこべはゆがいて、さらして、きざんでおかゆに散らし、
あざみの葉は、葉のとげの部分をきりとって、中心のところをゆでて胡麻和えにする。
翌日は、蕗の若葉と、甘酒で炊いた高野豆腐、椎茸でかろやかな春のちらし寿司に。

苦味も、青いかおりも、不思議といえばふしぎ、必然といえば必然、
この季節の体にしっくりとくる。





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いちご大福
はたして、あのやわらかなぎゅうひが手につかずにまとめられるのだろうか?
そんな不安をかかえながら、それでもやはりつくってみたかったいちご大福。
いちごの上等が手に入ったから、この機会をのがしてはならぬとあんこを炊く。

あんといちご、ぎゅうひの組み合わせの妙、これはいったい誰が思いついたのだろう。
あんの甘みはあくまで淡く、いちごは形もよく味もよそいきのもの、
そしてぎゅうひは厚め、というのが好み。

やわらかで、甘酸っぱくて、みずみずしくて、
いちご大福には特別な幸福が宿っている!






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